★プログレッシヴ・ロックに強い影響を受けて十代から音楽活動をスタートさせ、ロックとフリー・ジャズ或いはロックとタンゴを自在に往来するなど、幅広いジャンルのミュージック・シーンを越境し続けながら即興と作曲の両面に究極の卓越ぶりを示してきた異能のラジカル・ギタリスト:鬼怒無月(1964年群馬県高崎市生まれの神奈川県藤沢市育ち)の、これは、エレクトリック・ベースの岡田治郎&ドラムの樋口素之助と新たに組んだトリオ=Orbitによる、2025年11月東京・西早稲田での公演の模様を収めた当グループのデビュー作となるライヴ・アルバム。
★耳触りよく心地よいアンビエント系っぽいノイズがいつしかワイルド&ヴァイオレントに鋭く搔き鳴らされるブルース・ロック大会へ推移したりと、潤いの中に濁りを含んだキレのある、そしてギラギラ感あるエレクトリック・ギターの、エフェクターも駆使しての変幻自在な大暴れアクションが音空間の中心で雄々しく烈しく勇猛に堂々たる華を成し、ビンビンに音を突き立てて精緻にビートを刻みドライヴするエレクトリック・ベースや、圧倒的シャープネスをもって百発百中に体当たり風の遊撃アタックをカマしてくるドラム、らの躍動ぶりもそれぞれ的確にグルーヴを高めきった、全編極めて研ぎ澄まされ度の高いパッショネートな完全燃焼の立ち回り熱演が続いて、スカッと壮快に昂揚させてくれる胸のすく会心打内容。
★大凡のところジャズと云うよりはロックやファンクのインスト物、的な様相の濃いブルージー&リズミカルな野性味とエモーションに満ちたノリノリの激烈ダイナミック快演、が屈強そうに展開してゆき、広い意味ではコンテンポラリーなファンク・ジャズの範疇に入るパワー&エネルギー全開の道程の中で、一座の花形:鬼怒(elg)の泣きの歌心とブルース・フィーリング&ロック・フィーリング溢れる妥協なき斬り込みインプロヴィゼーションや、これを追い上げる岡田(elb)の、アーシーなスピリチュアリティを感じさせる唸り唄いっぷりが、各々テイスティー・グルーヴィーに妙味を際立たせて魅力たっぷりだ。
★鬼怒(elg)の、出発点も到達点もやはり"ブルージー・ロック"にあって1ミリもブレるところのないその、M・スターンやJ・スコフィールドを更に本格ロック化した(もしくはジェフ・ベックを現代ジャズ方向へ引っ張った?)ような濃厚なコク旨感が中々ぶっ飛んでいる他、アコースティックに持ち替えての熱情を孕んだエキゾティックな哀愁描写にもまた瑞々しいところを見せたりと、揺るぎない信念に貫かれたそうした絶好調ぶりは圧巻。
★筋金入りのロッカー気質を顕示する鬼怒に対抗して、今日流のファンク・ジャズらしさをこれでもかと露わにし爆発させる岡田(elb)の、ソリッド・ドライヴィングな撥ね躍りワザも絶妙のコントラスト。
1. Selva Oculta
2. Adan
3. Red Fan
4. Waver
5. No Mean City
6. Fire Walk
7. I Was A Teenage Werewolf
*all compositions written by Natsuki Kido
鬼怒 無月 Natsuki Kido (electric guitar except 4) (acoustic guitar on 4) (maybe synthesizer?)
岡田 治郎 Jiro Okada (electric bass)
樋口 素之助 Motonosuke Higuchi (drums)
2025年11月13-14日東京、音楽室DX(東京都新宿区西早稲田)でのライヴ録音
レーベル:
Days of Delight
在庫有り
国内制作CD