★躍進の勢い止まぬコンテンポラリー主流派テナーサックスのトップランナー:ウォルター・スミス三世(1980年米テキサス州ヒューストン生まれ)の、今回は、好評だった2017年録音&リリースの「Twio」の続編にあたる、ジョー・サンダース(b)&ケンドリック・スコット(ds)とのサックス・トリオを基本とした、5曲ではベースがロン・カーターに代わり(うち1曲はスミスとカーターのデュオ)、また2曲にブランフォード・マルサリス(ts)がゲスト参入する、という転回も見せつつの硬派な一編。
★太く重厚でいて締まりとユルみが混在した何とも味のある音色のテナーが、レイジー・スモーキーにリラクゼーションを絡めて哀愁を歌い、と同時にハード・ドライヴ感全開で雄々しくダイナミズムを体現する、猛々しさとけだるさを渾然一体化させつつのブルージー・メロディック・プレイを滑脱に綴ってコク深い魅力を放ち、寝技的に地を這いウネる第一のベース、そしてより音の立った中々猛烈に突進スイングする第二のベースや、キレのあるシャープなパンチ・キックをカマしてくる敏活ドラム、らのサポートも鮮やかに図に当たった、全体を通じ硬派サックス・トリオの正統らしい好もしき武骨さを伴っての質実剛健熱演が続いて、壮快に昂揚させられるゴキゲンな会心打内容。
★歌心とスイング感に大凡のポイントを絞り、ピアノレスならではのゴツゴツした荒削りな音の風合いがまた頼もしい、飾らぬ男気を感じさせるタフ&ストロングな人情娯楽的ハード・バピッシュ演奏が重みをもって朗々と進められてゆき、トータルに渡るグルーヴの屋台骨をガッチリ支えるスコット(ds)のノリにノッた躍動や、おぼろにくぐもったサンダース(b)と鮮明さ=クリアーさを際立たせるカーター(b)の対比、にも妙味豊かなところが揮われつつ、座長であるスミス(ts)のパワフル&ダイナミックでいて結構悠然と構えた風でもあるアドリブ技が芳醇かつ余情に富んだ冴えを示して、胸躍り、また心和む思いだ。
→ロリンズやジョーヘン辺りに底通するところはあれどさほど似てはいない、ブルース・フィーリングとバップ・スピリット満点にひたすらよく歌い、そこへ幾分コンテンポラリーめの"軽み"をも盛り込んだその洒脱な吹鳴は逞しい中にもレイドバックした柔和なテンダネスに溢れており、そうした緩急・剛柔のバランスのとり様は絶妙で、そんなちょっとクールともとれるスミスの落ち着いた振る舞いに(強制的に?)熱を注入せんと対峙するマルサリス(ts)の、わりかし荒っぽくワイルドな活性剤的役回りも光っている。
01. My Ideal
02. Circus
03. Light Blue
04. Casual - Lee (quartet)
05. Lawns
06. I Should Care
07. Fall
08. Escapade
09. Isfahan (ts & b duo)
10. Swingin' At The Haven (quartet)
Walter Smith III (tenor saxophone)
Joe Sanders (bass on 01, 02, 03, 05, 08)
Kendrick Scott (drums except 09)
*special guests:
Ron Carter (bass on 04, 06, 07, 09, 10)
Branford Marsalis (tenor saxophone on 04, 10)
2025年1月13日,14日米NYブルックリンのBrooklyn Bridge Music録音
2026年アメリカ作品
レーベル:
Blue Note
在庫有り
輸入盤・見開き紙ジャケット仕様CD
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