★特異なメロディー&リズム感覚を備えたピアノ・プレイ並びに自身のオリジナル・コンポジションに拘った総合的作風に独自の妙味を発揮し、1960年代ブルーノート新主流派路線の最尖鋭スターとして活躍、音楽教職者や作曲家としての活動も行ないながら、晩年に至るまで独創的な力作を発表し続け、衰えることなく益々の好調ぶりを見せていた、エキセントリックな個性の急進派鬼才:アンドリュー・ヒル(1931年米イリノイ州シカゴ生まれ、2007年ニュージャージー州ジャージーシティで死去)の、本盤は、ボビー・ハッチャーソン(vib)、リチャード・デイヴィス(b)、エルヴィン・ジョーンズ(ds)という猛者揃いの緊密カルテットを率いての、新主流派ラジカル筋の真髄たる名演が聴かれる、1964年1月8日ヴァン・ゲルダー・スタジオで吹き込まれた人気傑作(Blue Note BST 84159)の、180g重量盤LPでの限定復刻。
★鋭く突き刺さる剃刀タッチ・ピアノの昏いニガめの半瞑想的ダイナミック・アクションや、クーリッシュかつ流麗に清涼感を提供する一方でブルージーとアブストラクトの間を自在に往来するテイスティーなマレット捌きを見せるヴィブラフォンの吟醸ワザ、が前面で鮮度抜群に見せ場を競い合い、饒舌でバネの利いた肉太ベースのウネりや、けたたましく多彩に攻勢を掛けてくるドラムの遊撃ぶり、もガッチリ頼もしげに魅力を際立たせた、全編甘くない(この当時における)最先端のモード・ジャズ熱演がシャープ&ソリッドに推し進められて、大いに昂揚させられる会心打内容。
★徹頭徹尾シリアスでハードボイルドな陰影濃い真剣勝負のモーダル・バピッシュ演奏が、卓越したチームワークのもと強硬そうに展開してゆき、一聴コワモテだがブルース・フィーリングやバップ・スピリット、歌心も適度に垣間見せるメリハリ充分でバランス絶妙な道程の中、大波を押し寄せさせるデイヴィス(b)や中々芸の細かい多角的律動で迫るエルヴィン(ds)、らの猛烈にスウィンギンなバックアップに上手く煽られる恰好で、ヒル(p)やハッチャーソン(vib)の腰を据えて伸びやかに躍動するアドリブ奮戦が、気魄も満点に生々しく冴えを、キレを呈して壮快だ。
★ヒル(p)の、マッコイやハンコックとは異なったモード・ピアノの一典型を示した、即ち、ひたすら鋭角な打楽器的アプローチでもってグルーミー&メディテイティヴにエモーションを積み上げてゆく感じの、甘さを極力排した、だがフリーの領域へは入らずあくまで調性の枠内で力学指向の尖ったアタックを見せ、時には耽美的なバラード解釈やブルース解釈をセンスよく披露するところがあったりもする、という、その硬質でパーカッシヴな筆致は、似てはいないもののエディ・コスタ辺りに底通する趣があったり、変則的に蹴つまずくような立ち回りはモンクを想起させたりと、そうした一切妥協なくハードコアな道を貫いて実にイキイキとゴキゲンげな弾鳴のあり様は奮いに奮っており、かたやハッチャーソン(vib)の、先ずはヒルを主役としてきちんと盛り立て、そういうヒルのビターで辛口な個性にコントラストをつける風なマイルド・ブルース技でこれに応え、潤いを齎す相棒ぶりも的確卓抜。
Side A:
1. Siete Ocho
2. Flea Flop
3. Yokada Yokada
Side B:
1. Alfred
2. Judgment!
3. Reconciliation
Andrew Hill (piano)
Bobby Hutcherson (vibraphone)
Richard Davis (bass)
Elvin Jones (drums)
1964年1月8日米ニュージャージー州イングルウッド・クリフスのVan Gelder Studio録音
レーベル:
Blue Note
シリーズ:
Blue Note Classic Vinyl Series
★オリジナル・アナログ・テープからのマスタリング
★マスタリング・エンジニア:ケヴィン・グレイ (COHEARENT AUDIO)
在庫有り
数量限定生産・輸入180g重量盤LP