日本ジャズ史における最高のテナー・サックス奏者の宮沢昭のファースト・リーダー・アルバム。渡辺貞夫(as、fl)、仲野彰(tp、tb)、猪俣猛(dr)佐藤允彦(p)ら一流ジャズマンが参加。日本モダン・ジャズ史に残る最重要作の1枚であることは間違いなし!タイトルも釣り好きだった宮沢らしいものとなっており、ジャケットには釣糸を垂らしている人物で登場している。
軍楽隊を皮切りに幾つかのバンドを経て、1950年代には秋吉敏子や守安祥太郎とのコラボレーション等で日本のモダン・ジャズの黎明・発展に多大な貢献を成し、その後も自己のコンボを率いて旺盛に活躍、男性的な逞しい音色による歌心とコク味に満ちた独自のダイナミックなフレージング、並びにオールラウンドなフレキシビリティや安定したハイ・テクニシャンぶり、で非常に高い評価を得ていた、松本英彦と並ぶ本邦モダン・テナーの最高実力者であり、数々の優れたレコーディングを残した渋筋の名手:宮沢昭(1927年長野県松本市生まれ、2000年三鷹市で死去)の、本盤は、1962年5月東京で吹き込まれた初リーダー作(キング SKJ-1001)のCD化・新装デジタル・リマスター版。編成は、佐藤允彦入りカルテットで4曲、7管テンテットで3曲。キリッとシャープに締まりの利いた筋肉質なテナー・トーンも逞しげに、新主流派黎明期のサウンド・カラーもいち早く取り込んだ、実に瑞々しい、ブルージーなハード・バップ熱演がイキイキと展開される爽快昂揚編である。マイルドな歌心&ソウル・フィーリングを明晰に体現した、コク味もたっぷりの直線的で武骨な生粋ハード・バップ・タイプのおおらかブローイング(デクスターやロリンズに通ず、か)と、微妙にコルトレーンへ接近したような、モード色仄めく荒々しげでアグレッシヴな熱血大立ち回り咆哮、を適宜使い分ける、宮沢の覇気軒昂な勇躍が実に鮮烈で、一方p者の、ファンキー・フィーリングを満載した鋭角的バップ・プレイも中々渋い彩りを添えて好印象。清新にして芳醇。
↑CDリリース時の当店キャプション
01. 山女魚
02. メモリーズ・スルー・シック・グラセス
03. フライ・キャスティング
04. ライク・サムワン・イン・ラヴ
05. アウト・オブ・ノーホエア
06. 香わしきたそがれ
07. ライク・ソニー
宮沢 昭 Akira Miyazawa(ts)
仲野 彰(tp)
東本 安博(tb)
青木 武(btb)
渡辺貞夫(as)
原田 忠幸(bs,cl)
佐藤 允彦(p)
原田 政長(b)
猪俣 猛,原田 寛治(ds)
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完全限定盤LP
2026年1月14日発売予定 受注締切 :2025年11月7日