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粋で渋くて軽みやウィットっぽさを感じさせるアメリカン小唄派の伝統を踏まえた現代英国流クール・ファンキー・バップ・ピアノ益々快調! 国内仕様輸入盤CD GABRIEL LATCHIN TRIO ガブリエル・ラッチン / THE MAN I LOVE ザ・マン・アイ・ラヴ [AJ1505JP]

販売価格: 3,050円(税込)

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★生まれ故郷である英国ロンドンのシーンで活動し、Alys Jazzよりの諸作が好評を得てきた新世代の正統派モダン・ピアニスト:ガブリエル・ラッチン(ロンドン生まれ)の、トリオとしては5作目となる本盤は、前作に続いて今回もまたアメリカからジョー・ファーンズワース(ds)を招聘してのガーシュウィン名曲集。

★折り目正しくきめ濃やかで透明感と潤いに溢れる一方キレのいい鋭角性や骨太さ・堅牢さも備わった、石のようでありクリスタルを思わせるところもある鮮明タッチのピアノが、バップ&ブルースの伝統的イディオムを根幹に据えながらマイルド・ロマンティックに詩的情緒を歌い上げるリリシスト傾向も多分に加味した、粋渋でスウィンギン・グルーヴィーかつデリケート&エレガントなメロディック・プレイを徹底して精確巧緻な打鍵でもって綴って、ブレなくも独特の軽みやウィットを感じさせるスッキリ爽やかな華を成し、重厚におぼろなウェイヴを描くベースや細密にビートを刻みつつ背後からズ〜ンと躙り寄るコク深いドラム、らの何げに機略縦横のサポートも鮮やかに図にハマッた、全体を通じアメリカン・スタンダードの数々=ガーシュウィン・ナンバー群を至って真っ当な抒情派ハード・バップ流儀の解釈で明快晴朗に、歯切れよく活写しきった安心のクリーンヒット内容。

★旋律や和声のごく親しみやすい美しさと安定律動的に揺れ躍るノリのよさを何より重んじる、徹頭徹尾輪郭はクリアーで和気あいあいの愉しげムードに満ちた、シンプル・ストレートの極みたる裏も表もないエンタテインメント指向のリリカル・バピッシュ快演が溌溂と展開してゆき、ファーンズワース(ds)やブラウン(b)の芸達者な立ち働きがグルーヴとスリルを的確に醸成する中、彼らに上手く触発される恰好で、ラッチン(p)の、中々イキでイナセで洒脱さ一杯のアドリブ妙技が風流かつテイスティーに冴え渡ってゴキゲンだ。

→英国人ながらヨーロッパらしさ(例えば耽美的文芸アート色とか)は殆ど感じさせず、強いて挙げるなら恐らくはクラシック・ピアノの修練に根ざしたと思しき運指の精細さがヨーロッパ的と云えばヨーロッパ的とも云えるものの、基本はあくまでアメリカン小唄派バップ・ピアノへの強い憧憬が揺るぎなく形となって顕れた、風な、殺陣っぽい凹凸感ある硬質バップ・アクションとファンキー系もしくはクール系のコードワークを上手く組み合わせて、清々しさとシブさが交錯する瀟洒味に溢れた旨口の軽妙抒情世界をノリよく描ききって見せる、という今時の欧州人としてはちょっと珍しいとも思える伝統志向の芸風が今回もまた絶好調!!!

01. Summertime (4:25)
02. How Long Has This Been Going On? (5:30)
03. It Ain't Necessarily So (4:32)
04. 'S Wonderful (5:03)
05. Embraceable You (3:42)
06. They All Laughed (4:51)
07. The Man I Love (5:08)
08. Someone To Watch Over Me (6:02)
09. Love Walked In (4:00)
10. I Got Rhythm (3:58)

Gabriel Latchin (piano)
Jeremy Brown (bass)
Joe Farnsworth (drums)

2024年7月16日英ロンドンのMasterchord Studio録音

レーベル:Alys Jazz Disk Union

在庫有り
国内仕様輸入盤三面デジパックCD










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DISKUNION

★前作の『Viewpoint』の帯ライナーも書かせていただきましたが、その際に「本作を心ゆくまで堪能しながら次回作をゆっくりと待つことにしましょう。」と締めくくった記憶があります。あれから2年、待望の新作がリリースです。前作と同じジョー・ファンズワース(ds)とジェレミー・ブラウン(bass)とタッグを組み、演奏するのはガーシュウィンのナンバー。

★ガーシュウィンが生み出した楽曲の魅力はその洗練されたメロディーと歌詞、ガーシュウィン・カラーを保ちつつ歌い演奏するミュージシャンの個性や表現を受け入れることができる懐の深さではないでしょうか。ジョージ・ガーシュウィンは20世紀で最も記憶に残る管弦楽曲をいくつか生み出しましたが、その源泉は言うまでもなくピアノであると言えるでしょう。作曲家自身がパーティーで女性を傍らに置きながら演奏する、あのスタイルです。これらの曲は時代の変化という試練を乗り越え多くのミュージシャンに新たな側面を見つけてもらいながら、長い間愛されてきました。

★本作で試みたガブリエル・ラッチン・トリオのアレンジは、原曲が持つ構成の素晴らしさをさらに際立たせることに成功したと言えるでしょう。そして「スタンダードを演奏し続けるってどうなの?」と疑問を持つ人々に対して、世界一流のミュージシャンが演奏すればおなじみの曲から新しくエキサイティングなものが生まれると同時に、今日のジャズの多くが築かれた源流を思い起こさせることができるという点を証明してみせたその姿勢に、心からの拍手を送りたいと思います。 (中村 飛鳥)

日本語解説:中村 飛鳥
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