★1950年代末期から1960年代前半にかけてのホレス・シルヴァー・グループのレギュラーを始め、名バイプレイヤーとして実に数多くの第一線花形バンド(チェット・ベイカー、シャーリー・スコット、ユセフ・ラティーフ、デクスター・ゴードン、コールマン・ホーキンス、チャールズ・マクファーソン、デヴィッド・ニューマン、ダラー・ブランド、ウェス・モンゴメリー、ジャッキー・マクリーン、ソニー・スティット、リー・モーガン、ファラオ・サンダース、チャールズ・ミンガス等々)の屋台骨を支え続けつつ、リーダーとしても本拠デトロイトとニューヨークを行き来しながら精鋭コンボで旺盛に活動し、Jazz Workshop、Muse、Baystate、Enja等から気合の入ったアルバムを着々と発表して好評を得ていた、黒人ハード・バップ・ドラムの逸材:ロイ・ブルックス(1938年ミシガン州デトロイト生まれ、2005年同地で死去)の、本盤は、ウディ・ショウ(tp)、カルロス・ガーネット(ts)、ハロルド・メイバーン(p)、セシル・マクビー(b)との強力クインテットによる、
1970年11月1日ボルティモアのThe Famous Ballroomでの公演の模様を捉えた未発表ライヴ音源の発掘・初ディスク化、=CD2枚組。
★ドシャバシャ!シャキーン!と鋭くスピーディーに、そして屈強にモーレツすぎるパンチキック攻勢をこれでもかとカマしまくるドラムの、雷神の如き猛り様に煽り立てられながら、トランペット、テナー、ピアノらの、一種異様なまでのハイテンションさをもってワイルド&アグレッシヴに全力疾走する奔放苛烈かつしっかりグルーヴィーなアドリブ合戦が、只事でないちょっとヤバめの煮えたぎるような盛り上がりを呈して、聴く者を問答無用に圧倒し昂揚させてくれる超絶なる痛快エキサイティング内容。
★硬派で雄渾で猛々しさ極まる野性味も全開のモーダル・バピッシュ大熱演!、がひたすらエモーショナル&エネルギッシュに不屈の頑強パワーをたぎらせつつ一切の妥協なく堂々毅然と展開され、豪快剛健でスーパータフな、パッションもほとばしる前のめりの勢いに満ちた道程の中で、結構手を代え品を代えて芸の細かいところも見せるブルックス(ds)の色彩感豊かな生々しい速射砲撃的必殺アタックや、わりかし落ち着いた息遣いでスピリチュアル&ブルージーにウネり跳ねるマクビー(b)、らの流麗滑脱な活躍も中々奥行き深く魅力を際立たせる一方、ショウ(tp)、ガーネット(ts)、メイバーン(p)の、より猪突盲進型のド直球性と烈火の如き激情とをみなぎらせて悔いなくまっしぐらに全速力で疾駆するリレー・バトルが、ただならぬ鬼の気迫で大沸騰ぶりを見せて圧巻だ。
★激しさや獰猛さの中にも冷厳な硬質性やハードボイルドさを垣間見せながらパッショネートかつ精緻に爆走するショウ(tp)、スピリチュアルで重厚そしてダイナミック&ハード・ドライヴィングな雄々しき咆哮を轟かせ、同時にダウン・トゥ・アースなブルース由来の吟醸的コクもしっかり立ち昇らせるガーネット(ts)、軒昂武骨な勇ましいブラック・スピリチュアリティとイナセなファンキー・ソウルが表裏一体化した感じのメイバーン(p)、といった具合で各々腰を据えて完全燃焼しきったソロ敢闘が一貫してフレッシュ・スリリングに伯仲し拮抗して、理屈抜きでスカッとさせられる。
★あまりに熱く猛爆的な捨て身の体当たりっぽい燃え盛り突撃大攻勢のド連続坩堝!正に押し寄せる怒涛!これは壮快この上なし。
(Disc 1)
1. Introduction 〜 Prelude To Understanding (22:13)
2. Understanding (20:17)
3. Billie's Bounce (21:04)
(Disc 2)
1. Zoltan (24:04)
2. Taurus Woman 〜 The Theme (38:09)
Woody Shaw (trumpet)
Carlos Garnett (tenor saxophone)
Harold Mabern (piano)
Cecil McBee (bass)
Roy Brooks (drums)
1970年11月1日米メリーランド州ボルティモアのThe Famous Ballroomでのライヴ録音
レーベル:
Reel to Real Recordings
在庫有り
2枚組 三つ折り紙ジャケット仕様CD