★お馴染み抒情派ピアノの人気才媛:西山瞳(1979年大阪府生まれ)の、今回は、以前、関西時代にSpice Of Lifeからアルバムを出していた、坂崎拓也(b)&清水勇博(ds)とのトリオ“parallax”による、6年ぶりの第2作。前作と同様、今回も馬場孝喜のギターが一部(3曲)に加わる趣向。
●滑らかさとキレを自然に兼備した、端正でニュアンス濃やかな透徹タッチによる、ダイナミック&メランコリックな、きめ細かくも勢いのあるハツラツとした抒情的メロディック・プレイが、爽やかで行間深い、何げに熟成された映え具合を見せた好投内容。今日流のリズミカルなビートに乗せての、メロディーの美や詩情を何より大切にしたリリカル・アクション調の歯切れよい快演が続き、ベース&ドラムの骨太くも機動性に長けたフレキシブル&アタッキングなサポートに頼もしくプッシュされながら、西山の、繊細でいて自然体の伸びやかさ溢れる誠にイキのいいアドリブ活躍、=美旋律満載の哀愁フレージング、が瑞々しくもおいしさ芳醇な、中々懐の広い練達の好調ぶりを発揮してゆく。軽やかにリズムに乗って、ハートフルかつエレガントに哀感や憂愁を清々しく活写する、端麗滑脱この上なしの「瞳節」がひたすらスッキリしっとりと、フレッシュに冴え渡っており、優しさやロマンティシズムに満ちたマイルド&クールな耽美的・唯美的アプローチと、より硬質なダイナミズムを湛え、熱情味をも帯びた、鋭角的でエネルギッシュな立ち回り、を交錯させてドラマティックに歩を進めるその、構成もしっかりしていながらしかしあくまでナチュラルげな語り口は、全く鮮やか。馬場(g)の豊潤でブルージーな好演も光る。
1. Rock Out ロック・アウト (作曲 西山瞳)
2. Shift シフト (作曲 西山瞳)
3. Wright Flyer ライト・フライヤー (作曲 西山瞳)
4. Aquascape アクアスケープ (作曲 西山瞳)
5. Girl From Ipanema イパネマの娘 (作曲 Antonio Carlos Jobim)
6. T.C.T. -Twelve Chord Tune- ティー・シー・ティー 副題:トゥエルヴ・コード・チューン (作曲 西山瞳)
7. Move ムーヴ (作曲 西山瞳)
8. To The White Forest トゥー・ザ・ホワイト・フォレスト (作曲 西山瞳)
9. Analemma アナレンマ (作曲 西山瞳)
10.C Jam Blues シー・ジャム・ブルース (作曲 Duke Ellington)
西山 瞳 Hitomi Nishiyama(piano)
坂崎 拓也 Takuya Sakazaki(bass)
清水 勇博 Takehiro Shimizu(drums)
馬場 孝喜 Takayoshi Baba(guitar on #2,3,6)
2014年4月20,21日Tago Studio Takasaki録音
レーベル:
Meantone
在庫有り
デジパック仕様CD
国内制作CD