Creative Digital Products/Positive/Sea Breeze等にビッグ・バンドやコンボによる良質レコーディングを残しているマルチ・サックス奏者が、ピッツバーグの精鋭陣を集めて結成したビッグ・バンドの第1作。ペンシルヴァニア州Aspinwall録音。演目は本人のオリジナル中心に既製の名曲も少し。今日のモダン・ビッグ・バンドの正統らしい、ダイナミック&ゴージャスな、機動性にも富んだ劇的熱演が歯切れよく展開してゆく爽快内容である。精妙巧緻な巨大建築を思わせる一糸の乱れもないような様式美的クールネス(&スムースさ)と、凸凹起伏に富む荒削りな激動的・爆発的ダイナミズム、を的確瞬時に描き分けた、表情豊かで色彩感満点のアンサンブル鳴動、その、統一的脈動性を備えつつの生き物のようにリアルなフレキシビリティの発揮具合が何より圧倒的な魅力を放っており、リズム・パターンも様々に変転する輪郭明媚でドラマティックな道程展開の中で、各人の個性溢れる意気軒昂なソロ敢闘がまた鮮烈に華やいだ見せ場を形成してそれぞれ好インパクトを残す。アグレッシヴな熱血スピリチュアリティ爆発型の猛々しいアクション攻勢や、まろやかな耽美的ロマンティシズムと歌謡性を徹底遵守したバラード派、伝統的バップ&ブルースの渋い旨味をじっくりと醸成して見せる堅固な職人肌、などソロイストのタイプも多種多様でそのカラフルな情趣転換が楽しいが、とりわけ、ハードボイルドなファンク・アクション曲でのホーン陣の抑えを利かせた陰影濃いビター・テイストの速攻ブルージー・プレイ群や、ボサノヴァ・ナンバーで颯爽と浮かび上がってくる燻し銀的ギターの芳醇な寛ぎバップ・イディオム技、が傑出。弾みのいい流麗滑脱な歩調を保ちながら、結構細かなサイクルで表情〜風合いの変わる緩急自在の作劇的ストーリーライン構成も奏効、飽きさせずトントン拍子のフレッシュな驀進コースに瑞々しく昂揚させ続ける、中々密度の高い佳品。
Dancing On The Ceiling,Smoke & Mirrors,Nightowl Suite 1〜3,Little Sunflower他全9曲収録
Mike Tomaro(ss,as,ts,fl,co-ldr)Steve Hawk(tp,flh,co-ldr)Joe Herndon,James Moore,Ralph Guzzi,E. Ron Horton(tp,flh)Robert Matchett,Clayton Dewalt,Jay Ashby(tb)Chris Carson(btb)Jim Guerra(as,fl)Eric DeFade,Rick Matt(ts,fl)Jim Germann(bs,fl,bcl)Eric Susoeff(g)Max Leake(p,synth)Paul Thompson(b,elb)David Glover(ds)
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