エヴァン・パーカー(1944年英国のブリストル生まれ)の、今回は馴染みのJ・エドワーズの他、P・フラハティや坂田明との共演等で知られるアメリカのドラマー(パーカッショニスト)C・コーサノを迎えたトリオによる快作。2006年8月ロンドン録音。ドッシリ腰の据わった揺るぎない安定感~重厚さと、重力から解き放たれて自由滑脱にうねり泳ぎ、流麗にトグロを巻くような奔放な浮遊感覚、を併せ持った、起伏満点の実に瑞々しいフリー・インプロ交感が伸びやかに展開される好内容である。緩急・柔剛のメリハリも自然となだらかに、かつ豊富につけられてゆく、シンプルでいてドラマティックな、じっくり構えた長尺の迫真インタープレイ大会が決め込まれ、パーカーを始め各人の、練磨された得意技を潔くストレートに揮いつつ、臨機応変・変幻自在に機動的バトル~駆け引きを演じる、小回り抜群にしてビシッと芯の通った硬派な活躍がいずれも絶好調で、スリル満点かつ旨味たっぷりに楽しませてくれる。パーカーの、コク味に満ちたダーク&ヘビーな肉太トーンによる、アブストラクトな中にも濃いスピリチュアリティや熱いエモーションを力強く底流させた、中々にアグレッシヴな切迫感ある凸凹大立ち回り咆哮、或いは、より抽象純度を増して軽妙さやクールネスも強まった幾何学運動っぽい渦巻き遊泳ブロウ、など、必殺の熟達至芸がとりわけ美味しい冴え~キレを見せており、息詰まるハードな道程展開でありながら「待ってました!」の安心芳醇さも充分な、好もしい(とっつきやすい)仕上がりとなっている。
1A Glancing Blow
2 Out of the Pocket
Evan Parker (ts,ss)
John Edwards (b)
chris Corsano (per)
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