FMPやGROBよりの作品等で知られる硬派ギタリスト:Olaf Rupp(1963年ドイツ西部のSaarlouis生まれ)を筆頭に、いずれもベルリンを主たる拠点として多忙に活動しているインプロヴァイザー3人が組んだ連名トリオの一編。ベルリン録音。覇気に満ちたスリリング&エキサイティングな長尺のフリー即興インタープレイ=2トラックが聴かれる。ハードで鋭角的そして猥雑な面もある生々しい3つのアコースティック鳴音が瞬発機動力抜群にイキイキと飛び交いぶつかり合う、シュール&アブストラクトな(ヨーロッパ流)硬派インプロヴァイズド・ミュージックの本道らしい敢闘が続くが、起伏に富んだ劇的なその道程には、雑色的ノイズ鳴動実験風のクールネス(頭脳性)や無機質感云々よりもむしろ、パッションのハジけるようなダイナミックで熱い生命躍動感がみなぎっている感じがあり、大半の場面において結構明晰でキレのいい(情動型の)昂揚気分を満喫させてくれる。D・ベイリーに似たところもあるgの、徒然気ままにすばしっこく飄遊闊歩するような渋味あるノイジー弾奏(一部ではバラード風の端麗な様式美的プレイも美味しく披露)を中心に、b&perの鋭敏・精巧にしてどこか素朴な人間臭さ・体温っぽさを宿した、エネルギッシュ&スピーディーな立体的アクション攻勢も豪快にまとわりついて来、鍛冶屋職人達が意気溌剌と(少々荒っぽく)手作業合戦に勤しんでいるかのような、親密さと開放感の入り混じった実に壮快な「乱闘交感会」的世界を創成している。アナーキーかつエモーショナルな、前のめりの強靱パワーと清新な興奮に満ちた充実作。
1.Naugahyde 2.Spandex
Olaf Rupp(g)Joe Williamson(b)Tony Buck(per)
在庫有り。