CATFISH RECORDS

ConnectiveやStuntよりの諸作に好評を集めていたピアニスト:カール・ウィンター(1984〜)、を筆頭とするデンマーク陣のトリオに、米テナーサックスの重鎮:ジョージ・ガゾーン(1950〜)が加わったカルテットによる、全編にコルトレーン的なエネルギッシュさがほとばしった一編。2014年7月コペンハーゲン録音。引き締まったトーンで猛々しく吠え、躍るテナーサックスと、端正なタッチでスピリチュアルに疾駆する熱気を孕んだピアノ、とが、中々ハイテンションに、密度濃い見せ場を分け合ってゆく、昂揚感満点の敢闘内容である。硬派で男臭げな、苦味走った風合いの、それでいて「哀愁の美メロ」もバッチリ表出される凛としたモーダル・バップ熱演!、が骨太く展開され、ベース&ドラムの重厚かつ鋭敏な、ガッシリしたサポートに頼もしく支えられながら、ガゾーンやウィンターの、腰の据わったパッションみなぎるソロ奮戦が、実に勇壮にスカッとした盛り上がりを呈してゆく。ガゾーンの、激烈&屈強な速射砲撃!!!風のモード色濃いハード・ドライヴィング咆哮を轟かせまくるその、誠にタフでアグレッシヴ、それでいてトータル的には結構キリッとした、野性味とハードボイルドな威厳っぽさを兼ね備える風格堂々の鳴音キャラがブレなく確立されている、という、さすが何げに熟練した雄渾なる語り口が圧巻の冴え渡り様を見せており、一方ウィンターの、硬質なダイナミズムに溢れた勢いある突進ぶりの中に、アツく真っ直ぐな激情を浮かび上がらせる迷いなき完全燃焼の様も、青嵐の如きフレッシュ(そして力強くエネルギッシュ)な魅力を揮いきっていて好インパクト。

1. The Omen
2. Loneliness
3. Drath
4. Real Deal
5. Viracocha
6. Kukulkan
7. One For Andino
8. Crescent
9. The Father The Son And The Holy Ghost

George Garzone (tenor saxophone)
Carl Winther (piano)
Johnny Aman (bass)
Anders Mogensen (drums)
2014年7月1日デンマーク-コペンハーゲンのThe Village Recording録音

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