★奔放苛烈にして旨味たっぷりの超エモーショナルな濃密インタープレイ交感!
★自己コンボの他、日野晧正や佐藤允彦のグループでも辣腕を揮い、the MOSTやGH4、T.I.A.、Oaky、arbegといった精鋭ユニットも強力に推進してきた現代J-ジャズ界を代表するアルトサックスの逸材:多田誠司(1960年香川県高松市生まれ)と、山下洋輔に師事してその後継者とも目されながら、ジャンルを越えた多種多様な即興対決に命を燃やしてきた新時代のフリー系豪腕ピアニスト:スガダイロー(1974年生まれ、鎌倉育ち)、という、一筋縄では行かなげな個性派の二人がガッチリ組み合ったデュオ・ライヴ編。
★骨太く強固な岩石タッチで重厚かつ鋭角的にガキゴキ迫る、半アクロバティカルな力学指向っぽいピアノ弾奏と、引き締まったソリッドな筋肉質トーンで、パンチを利かせてソウルフルに咆哮するイナセげなアルトサックス、とが、奔放苛烈にして旨味たっぷりの鮮やかなコンビネーションを見せた、昂揚感満点の会心打内容。
★親しみやすい明朗旨口な歌心表現と、荒々しく野性味に満ちたハードなダイナミズム傾向、が絶妙に掛け合わされた、「アクション抒情派」的な、スカッと壮快で歯切れのいい熱演が綴られ、腰を据えて全力でスリリングにぶつかり合い、また何げに緊密な連繋ぶりをも発揮する両雄の、非常に起伏烈しくエモーショナルな完全燃焼の即興奮戦!が何とも清々しい、そして密度の濃い豊穣地帯を中々おおらかに形成してゆく。
★多田の、軽妙瀟洒な小唄調からワイルド&アグレッシヴな激情爆発の大立ち回りまで、緩急自在に流動しつつ、一貫して「吟醸メロディスト」らしい旋律美やリリシズム〜人情味をしっかり保持したその、ブルージーでテイスティーな滑脱バピッシュ・プレイが実に爽やかに冴え渡っており、一方スガの、打楽器的でアブストラクトなけたたましい強硬殺陣ワザ!を随所に炸裂させて、トータル・サウンドをフリー派領域へ一気に引っ張り込む、ような辛口インプロヴァイザー然たるゲリラティックな活躍(バラードでの繊細な耽美派ロマンティストぶりも出色だが)も強烈。
1. Nostalgia In Times Square (Charles Mingus)
2. Jayne (Ornette Coleman)
3. You Taught My Heart To Sing (McCoy Tyner)
4. Alone Together (Arthur Schwartz)
5. Sweet And Lovely (Gus Arnheim / Harry Tobias / Jules Lemare / Charles N Daniels)
6. We See (Thelonious Monk)
7. ゆきゆきて円環 (スガダイロー)
8. Lala! Lala! (多田誠司)
9. All The Things You Are (Jerome David Kern)
10. Wig Wise (Duke Ellington)
多田 誠司(alto saxophone)
スガダイロー(piano)
2014年10月5日Studio TLive(西東京市田無町)でのライヴ録音
レーベル:
Studio TLive
在庫有り
国内製作 W紙ジャケット仕様CD