CATFISH RECORDS

★Abeat for Jazzやfo(u)r Jazzよりの過去作品も好評だった、南イタリア出身の敏腕ドラマー:Giovanni Scasciamacchia(1977〜)の、今回は、人気アルトサックス奏者:ロザリオ・ジュリアーニをフィーチュアしたピアノレス・トリオによる一編。歌心に満ちた勇猛でソウルフルなイキのいいアルトサックス吹鳴が凛然と見せ場を飾り、キレ味抜群でパンチの利きまくった、情魂ほとばしる闊達なドラム轟鳴や、コク味こってりのブルージー・スウィンギンな肉太ベース、らのアタッキングなサポートも濃厚に彩りを添えた、テイスティーで歯応えある壮快な昂揚内容。単純明快で迷いなげな、硬派サックス・トリオの王道をひた進む正々堂々のストレートアヘッド熱演!、が骨太くも鋭敏に展開され、ドラム&ベースの重厚でワイドスケールなダイナミズム攻勢に、ビシバシとひたすら頼もしくプッシュされながら、主役を担うジュリアーニの、旨口のメロディー・センスと、苦味あるハードなグルーヴ感覚、が実に生鮮に投影された、超流暢でいてピリッと厳しく引き締まった表情のアドリブ妙技が、適度に武骨な雄々しさ(質実剛健さ?)も匂わせつつ、余情豊かで爽やかな好調ぶりを見せてゆく。→ブルース・フィーリングとバップ魂に貫かれた、全く淀みなくスイスイと流れ泳ぐような滑脱な筆致の鮮やかさ、達筆さを揮いきりながら、ちょっと不器用そうなタフネスや硬派一本気っぽさも絶妙に散見させるその、中々にハードボイルドな立ち回りが終始毅然と、かつ芳醇に映え渡っており、また、これに開放感や奥行きを添加してゆくような、Scasciamacchiaの懐深いバックアップも、誠に的確で見事。

1. Africa
2. We See
3. Stable
4. Subconscious Lee
5. Family
6. On A Misty Night
7. Giant Steps
8. Lucania
9. Inner Urge
10. Cherokee

Rosario Giuliani(as)
Aldo Vigorito(b)
Giovanni Scasciamacchia(ds)

2013年12月12日、2014年1月19日イタリア-BuccinoのZork Digital Planet録音

レーベル：Abeat for Jazz (Abeat Records)

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