CATFISH RECORDS

★「中谷泰子とルイス・ナッシュの邂逅」

●これまで関西を拠点に7枚のアルバムをリリースしてきたヴォーカリスト中谷泰子が東京に拠点を移し、4年ぶりとなった新作アルバムはジャズ界のトップ・ドラマーの一人、ルイス・ナッシュとの共演のライヴ盤。ルイス・ナッシュといえばいまさら説明の必要もない世界のファースト・コール・ドラマーのひとりだが、ブラシはシャープだし、シンバルも鋭く切れ込んでくるのに、録音の現場で聴いた時に思ったのは「なんてやわらかいのだろう」ということ。彼はどんどん前のめりにリズムを刻むのだが、他のメンバーをやたらと煽るのでなく、ぐいぐいと突き進むビートが、中谷のヴォーカルや、多田のピアノ、荒玉のベースを大きくつつみこんで「歌」に仕上げていく。そこのところの包容力の大きさ、自在さが、彼のドラミングをやわらかく感じさせてくれたのだろう。そうなると、彼のドラムの上でいかに自在に動きまわって「歌」を紡いでいくか、中谷泰子の力量が問われるところだが、さてその結果は？　ミスター・ケリーズを満席にしたお客様たちがメンバーたちとともに楽しみ、堪能したステージを聴いて、ひとつ判断してみてください。(doLuck Jazz 平井清貴氏)

1.ジャスト・ワン・オブ・ゾーズ・シングス
2.エンブレイサブル・ユー
3.ジャニー・ギター
4.ザ・グッド・ライフ
5.ジョージア・オン・マイ・マインド
6.ス・ワンダフル
7.ホワット・ア・ディファレンス・ア・デ・メイド
8.フラミンゴ
9.ビトゥイーン・ザ・デビル・アンド・ザ・ディープ・ブルー・シー
10.ムード・インディゴ
11.パパ・ラヴス・マンボ
12.夢であいましょう

中谷 泰子(vocal)
LEWIS NASH ルイス・ナッシュ(drums)
多田 恵美子(piano)
荒玉 哲郎(bass)

2014年6月4日 MISTER KELLY'S OSAKA 録音

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W紙ジャケット仕様CD