CATFISH RECORDS

★Muzakよりの過去盤がいずれもロング・ヒットを飛ばしているカナダの人気歌姫:ダイアナ・パントンの、今回もD・トンプソンらの小コンボと組んだ、爽やかなボサノヴァ・セッション編。

★柔らかで端正な風合いの内側から、適度に甘い潤いや飾り立てない自然な清潔感、を仄めかせる、中高音の涼やかなキュート・ヴォイスによる、落ち着いた優しい脱力調子でしっとりとつぶやきかけるような、ソフト・メロウな繊細リラックス歌唱がまた何とも美麗に、そしてちょっと儚げにニュアンス深い絵を飾った、極上の快適内容。

★バック陣の趣味よく骨っ節ある寛ぎボサ妙演、もムーディー&グルーヴィーな魅力たっぷりに、ラウンジ気分溢れる流麗柔和な行き方が続き、パントンの、一語一語に丹誠こもった、可憐で瑞々しくもアンニュイな切なさチラつく、クール・スウィートかつブルー・スモーキーな「語り節」風のウィスパリング唱演が、ボサノヴァ・フォーマットとも抜群にマッチしてまた一段と濃やかな深化ぶりを見せてゆく。

★その、丹念で真摯な清いハートフルさと、瀟洒にウィットを利かせたちょっとドライな爽涼美(クールネスの体現)、のブレンド具合は絶妙で、美しくデリケートに揺らめく「そよ風ウェイヴ」っぽい歌声に、ひたすらドリーミーにハマらせてくれる。トンプソンのvibによる、チョイ粗目な硬質感を呈した、ブルースの旨味濃い真剣バップ・アクション・プレイ、も好アクセント。

1. サンバ・サラヴァ 〜『男と女』より (Vinicius de Moraes / Baden Powell)
2. ディス・ハッピー・マッドネス (Vinicius de Moraes/ Gene Lees / Antonio Carlos Jobim)
3. ザ・テレフォン・ソング (Menescal / Boscoli / Gimbel)
4. 黒いオルフェ (Maria Toledo / Louiz Bonfa)
5. ソー・ナイス (Paolo Valle / Marcos Valle)
6. イズ・イット・リアリー・ユー？ (Diana Panton / Don Thompson)
7. 夜は千の目を持つ (Buddy Bernier / Jerry Brainin)
8. 私の島 (Henri Salvador)
9. フェリシダージ (Vinicius de Moraes / Antonio Carlos Jobim)
10. あなたを愛してしまう (Henri Salvador)
11. ドリーマー (Gene Lees / Antonio Carlos Jobim)
12. アンド・アイ・ラヴ・ヒム (Lennon / McCartney)
13. 小鳥のように (Michel Fugain /Antonio Carlos & Jocafi )
14. 残されし恋には (Albert Beach / Charles Trenet &Leo Chauliac)

Diana Panton ダイアナ・パントン(vo)
マニーニョ・コスタ(vo,ds,per on 1,3,4,5,8)
ビル・マックバーニー(flute)
キキ・ミスミ(cello)
Reg Schawager レグ・シュワガー(guitar)
シラス・シルヴァス(drums,per on 2,6,7,9,10,11,13,14)
Don Thompson ドン・トンプソン(bass,piano,vib)

2011年録音

レーベル：Muzak

在庫有り
国内制作CD